最初に君達の上忍師になったのは、ボクが火影になるなんて誰も想像しなかった頃だったろうか。
君達はアカデミーを卒業したばかりの真っ更な子供だったよね。

初めて空に飛び立った小鳥のように三者三様で、いつも何かにいがみ合ったり反目しあったり。
仲間だというのに何故だか小さな諍いが耐えなくて。
その中でもキミだけが、幾ばくかは寄り添おうとする彼らの姿を、態と見ないようにしているように思えたんだ。

でもね。

そんなキミの頑なな心が、いつしか仲間を大事にする気持ちを育んでいると気づいた時。
それはキミの心に根を下ろし、爪先までゆっくりと根を張って、キミを形作るものの核になると確信したんだ。

忍びの世界はそんな生易しいものじゃないって知っていたはずなのに、ボクもまだ甘かったのかな。

一人、また一人と仲間を失う度。
咲き誇ろうとしていた小さな蕾が硬く萎縮していく姿をただ見ているだけで、手を差し伸べることすら出来なかった未熟なボクは。
せめて手元にと、暗部へキミを招集した。
それは大きな過ちだっただろうか?

何かを伝えることを諦め、誰にも微笑みかけることもない。
キミのその色違いの瞳は、二度と戻れるはずのない過去ばかりを振り返っていたというのに。



・・・最後の瞬間だから、こんなことを思うのかな。



いつかきっと。
今は硬く凍りついたキミの心を、真綿で包み込むように暖めてくれる人が現れるだろう。



カカシ。



キミの長い冬がいつか終わるときを、祈ってーーー。
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1頁目

【恋は銀色の翼にのりて】
恋は銀色の翼にのりて
恋の妙薬
とある晴れた日に

【Home Sweet Home】
Home Sweet Home
もう一度あなたと恋を
夜に引き裂かれても

2頁目

【幼馴染】
幼馴染
戦場に舞う花

【白銀の月よ】
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あなたの愛になりたい

3頁目

【その他】
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